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bocci bocci (ボッチボッチ) のお米は熊本県南阿蘇村にて、俗に自然栽培と呼ばれる栽培法で育てられたお米になります。
"俗に"というのは、自然栽培は有機栽培のように法律で定義されているわけではなく、一般的に「農薬はおろか肥料も使わない栽培法」を自然栽培と呼びます。
ただし、実際のところ自然栽培の定義は個人によって曖昧なところもあります。

bocci bocciの場合、肥料と呼べそうなものは育苗時の床土に混ぜる自家製の燻炭と精米時に削られた糠を春先に撒くくらいで、それ以外は何も入れておりません。
あとは、南阿蘇の湧き水を源流とした水と太陽・雨・雷など自然の恵み、そして田んぼの土とそこに住む生き物たちの働きだけで育てられています。
また、南阿蘇は昼夜の寒暖差が大きいので、美味しいお米を育てるのに適した土地柄でもあります。

肥料を使わないため収量は慣行栽培や有機栽培と比べて少ないのですが、食味に関しては何ら問題ないと思っております。
むしろ、お米に限らず自然栽培の作物は雑味のないスッキリとした味、本来の作物の味はこういうものではなかろうか、という印象を抱きます。

ここで誤解のないようにお断りしておきたいのですが、私は「自然栽培のほうが他の栽培法より優れている」「自然栽培のほうが美味しい」というようなことを言いたいわけではありません。
自然栽培とは名ばかりで適切な管理をせずに放ったらかしなだけの田畑であったり、同様に有機栽培においても有機だからと必要以上に大量に堆肥や肥料を散布して環境に悪影響を与えている農家もいます。
一方で、最低限の農薬や化学肥料しか使わず、環境にも配慮しながら、きちんと管理して美味しく栽培する慣行栽培の農家さんもいらっしゃいます。

結局のところ、栽培法を問わず作り手の愛情や誠実・勤勉さが、その作物の美味しさや延いては環境保全に大きく影響します。
そして、私は兼業農家ではありますが、その限られた時間でも妥協することなく手間暇かけられる面積しか栽培しておりませんので、愛情を持って一生懸命育ててきた自負はあります。

いずれにせよ、最終的には食べて頂くお客様に美味しいと思ってもらうことが一番大切です。
もし、bocci bocciのお米を美味しいと思って食べていただけたならば、生産者としてはこれ以上無い喜びでこざいます。

P.S. ブログはじめました。
https://note.com/bocci_bocci